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会社や自治体の健康診断、人間ドックを受けるとき、「AGA治療薬を飲んでいることも申告した方がよいのだろうか」と迷う方がいます。
フィナステリドやデュタステリドは薄毛治療のための薬ですが、検査結果の解釈に関係する場合があります。特に前立腺の状態を確認するPSA検査では、服用中であることを医師へ伝えることが重要です。
今回は、AGA治療中に健康診断を受ける際の注意点と、PSA・肝機能検査について知っておきたい基本事項を解説します。
問診票に「現在使用している薬」の記入欄があれば、AGA治療薬も記載しましょう。薄毛の薬だから健康診断とは関係がない、と自己判断で省略することはおすすめできません。
医師は服用中の薬、持病、検査値、体調の変化を合わせて結果を判断します。フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジルなど、薬の名称が分かるようにしておくとスムーズです。お薬手帳や処方内容が分かる画面を持参する方法もあります。
PSAは前立腺から分泌されるたんぱく質で、前立腺がんなどを調べる際の指標として用いられます。フィナステリドやデュタステリドには、血液中のPSA値を低下させる作用があります。
そのため、薬を飲んでいることが検査担当の医師へ伝わっていないと、実際より低く見える数値をそのまま評価してしまう可能性があります。日本皮膚科学会の診療ガイドラインでも、フィナステリド服用中のPSA値は薬の影響を考慮して評価する必要があるとされています。

検査値が気になるからといって、健康診断の直前だけ自己判断で服用を中止する必要はありません。AGAは進行性であり、治療効果を保つには継続が基本です。また、短期間休んだからといって薬の影響を適切に調整できるとは限りません。
「いつから、何を、どの量で服用しているか」を検査担当医へ伝え、数値の判断は医師に任せましょう。休薬が必要な事情がある場合も、処方医へ相談して決めることが大切です。
健康診断の血液検査では、AST、ALT、γ-GTPなど肝機能に関する項目が含まれることがあります。フィナステリドやデュタステリドでは、頻度は高くないものの肝機能障害が副作用として記載されています。
ただし、数値が高いからといってAGA治療薬だけが原因とは限りません。飲酒、体重増加、脂肪肝、ほかの薬やサプリメント、感染症など、さまざまな要因が考えられます。検査結果に異常があった場合は自己判断で薬をやめず、処方医や健診担当医へ相談してください。
強いだるさ、食欲低下、吐き気、皮膚や白目が黄色く見える、尿の色が濃いなど、気になる症状がある場合は早めの受診が必要です。AGA治療を始めた時期、症状が現れた時期、併用している薬やサプリメントも整理して伝えましょう。

検査当日に慌てないよう、次の情報を確認しておきましょう。
・治療薬の正式名称と用量
・服用または使用を始めた時期
・AGA治療以外に使用している薬やサプリメント
・過去の肝機能検査やPSA検査の結果
・最近感じている体調の変化
個人輸入した薬は成分や品質を正確に確認できない可能性があります。安全性を判断するためにも、AGA治療薬は医師の診察を受けて処方されたものを使用しましょう。
健康診断は病気を見つけるためだけでなく、現在の治療を安全に続けられるかを見直す機会にもなります。検査値に変化があれば、治療薬との関係、飲酒や食生活、ほかの病気の可能性などを医師が総合的に判断します。
反対に、検査結果に問題がなかった場合でも、自己判断で用量を増やしたり、複数の薬を追加したりすることは避けましょう。AGA治療は、頭髪の変化と全身状態の両方を確認しながら続けることが重要です。

AGA治療薬を服用している方が健康診断や人間ドックを受ける際は、薬の名称と服用期間を必ず申告しましょう。特にPSA値はフィナステリドやデュタステリドの影響を受けるため、服用情報を踏まえた評価が必要です。
名古屋中央クリニックでは、頭髪の状態だけでなく、体調や検査結果、服用中の薬なども確認しながら治療をご案内します。「健康診断で数値を指摘された」「検査前に薬を続けてよいか不安」という方も、自己判断で中断せず、お気軽にご相談ください。
日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)「フィナステリド錠 添付文書」




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