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近頃、髪がパサパサしてきたと感じることありませんか? 夏に最も強まる紫外線は、日焼けやシミといった肌への影響だけでなく、頭皮や髪の毛を乾燥させます。
紫外線に直接脱毛を促す作用はないものの、頭皮の乾燥や酸化などの刺激を与え薄毛を進ませる原因になります。
もし髪がパサついてきたら、頭皮でのダメージを反映していると考えましょう。
今回は、夏の頭皮乾燥や髪のパサつきは何が原因か、どうすれば治せるかを解説します。薄毛を気にされている方は、髪と頭皮の水分を整えることは非常に重要ですので、ぜひ参考にして頂ければと思います。
髪がパサパサになるといった状態は、髪の水分や油分が減少することによって生じます。では、髪の水分が減ると頭皮や髪にどのような変化が起こっているのかを考えていきましょう。
本来、髪の内部の水分は、表面のキューティクルによって保っていますが、紫外線などのダメージを受けて剥がれると、内部の水分がそこから流出します。
すると髪の主成分であるタンパク質も壊れやすくなりますので、髪は水分とタンパク質が減って内部が空洞化して、細くなります。
ハリとコシが失われボリューム感もなくなり、地肌が見える状態に。髪の量が減ったわけではないのに、薄毛に見えてしまうのです。
注意したいのは、髪がパサついて細くなり薄くなったように見えるだけで終わらない点です。
なぜなら髪の乾燥は、頭皮が乾燥して何らかの問題が生じた結果、起きてきたといえるから。頭皮が乾燥すると育毛環境を乱し、弱く抜けやすい毛ばかり生え、やがて抜け毛が増えて、本格的な薄毛へとつながっていきます。
夏に髪がパサパサする原因としては、主に紫外線のダメージと冷房などによる血行不良が挙げられます。
紫外線は頭皮と髪の水分を奪い、冷えによる血行不良は髪の元となるタンパク質不足を招きます。次の具体的に説明していきますが、まずは夏の紫外線が及ぼす影響から見て行きましょう。
地上に降り注ぐ紫外線にはUVA、UVBがあり、UVAは肌の表皮だけでなく、奥の真皮層まで届きます。そうしてくすみやシワ、たるみなどの光老化と呼ばれる現象を早めます。一方、日焼けで皮膚が真っ赤になる状態を引き起こすのは、UVBの作用によるもの。
頭部は体の中で一番日差しを浴びる場所ですので、当然頭皮や髪もこれら紫外線の影響を受けることになります。では一体どのような影響が出てくるのでしょうか。
紫外線を浴びている時間が長引けばそれだけ、髪の毛のタンパク質が外に漏れやすくなります。
髪の主成分であるケラチンに含まれるアミノ酸が、髪をしなやかで頑丈にする役割を果たしているので、髪の毛にタンパク質が不足すると、細くなり、うねりが出やすく、抜け毛も増えるといったことが生じてきます。
また髪が紫外線を浴びると内部のアミノ酸は酸化して別の物質に変化し、その結果ケラチンもダメージを受け、抜けるといった目に見える症状につながります。
紫外線は髪の外側にあるキューティクルがダメージを受け、脆くなります。
キューティクルは、髪の毛の水分を保つ働きがあるので、これが剥がれると髪の毛の水分が減少してしまい、パサつき、枝毛や切れ毛が生じます。
髪の毛の黒色はメラニン色素によるものですが、紫外線はメラニンを分解する働きがあります。
頭皮に紫外線を受けると活性酸素が多量に生まれ、メラニン色素を作るメラノサイトにダメージを与えるとされています。
よって紫外線を浴びているとメラニンを生む細胞が刺激を受け、脱色して白髪がみられることもあります。髪質も劣化し、抜け毛も増えて、髪のボリュームもダウン。
髪のパサつきは薄毛になる危険信号といえますので、乾燥の原因をつきとめ早急に対処しましょう。
夏場になるとどこに行っても冷房が効いています。冷房は夏の冷えや血行不良につながり頭皮に栄養が行き渡りにくく、髪の毛の乾燥も招きます。
髪と頭皮にも以下のような影響が出てきてしまいます。
髪は、頭皮の奥の毛母細胞が血液から栄養を取り込み、細胞分裂することで生まれ、成長しています。
もし血流が悪くなると十分な栄養を受け取ることができず、髪は育ちにくくなります。
さらに血行不良の状態で育った髪は、見た目にコシがなく抜けやすい髪の毛になります。
頭皮や髪には、体内の血管を通じて血液から様々な栄養が届けられています。
そのため冷えて血流が悪くなると、血液から届く栄養が不足しがちになり、そうして髪の毛が乾燥してパサパさになり、細くなってしまうのです。
髪がパサつく生活習慣を見直そう!
夏に髪が乾燥する原因として紫外線や冷房による血行不良について触れてきましたが、そのほかにも以下のことも要因になりますので、ぜひ見直してみましょう。
スタイリングするために毎日使う方もいると思いますが、頭皮や髪の毛はドライヤーやヘアアイロンによる熱によって水分量が低下していきます。
頭皮や髪が乾燥から守るためにも、使用する際は頭から20㎝は距離を離して、できれば設定温度を低めにするといいでしょう。
パーマやカラーリングをした後で髪がパサつくことや、切れ毛が見られることがあります。
これらは、酸化剤やアルカリ剤などの薬剤の化学反応で髪の毛の構造を変化させ、髪の形を変えたり変色させたりします。
そのため髪の表面のキューティクルや内部のコルテックスまでもダメージを受け、ますます水分とタンパク質が失われ、頭皮や髪が乾燥して切れたり細くなったりするので、できるだけ控えることも大切です。
ホルモンバランスの乱れは、髪の毛にも影響してきます。
何らかの理由から体の中で女性ホルモンより男性ホルモンが多くなると、頭皮の皮脂が増え、皮膚炎などを引き起こし頭皮環境の悪化を招きます。
疲労やストレス、外食などの生活習慣から起きてくることが多いので、質の良い睡眠を確保する、運動や趣味などでストレスを適度に発散しバランスの良い食生活を心がけるなど日頃の習慣を見直しましょう。
体内で水分が少なくなると、頭皮が乾燥するリスクを高める可能性があります。夏場は特に脱水症のリスクを避けるためにも、水を飲む習慣をつけましょう。
食事以外から一日1リットル~1.5リットルの水分を摂取することが推奨されています。
水やお茶の入ったボトルをそばに置くなど、こまめに水分を摂取するように意識することが大切です。
髪の毛の主な成分はアミノ酸やミネラルを含むケラチンです。栄養が足りない場合は、これらが不足しますので、髪の毛が乾燥し、痛みやすく、髪も上手く育ちません。
タンパク質や鉄分豊富な赤身肉のほか、鶏肉、魚などの動物性食品、野菜や豆類などの植物性食品をバランス良く摂りましょう。
また髪の発育を促し、皮脂の分泌を抑え、頭皮の新陳代謝を促進する働きがあるビタミンB類や亜鉛などは、レバー、納豆、牛乳、青魚、カツオ、マグロ、サケ、バナナ、鶏ささみ、チーズ、卵、牡蠣、牛肉、カシューナッツに多く含まれます。
ぜひ意識して取り入れてみましょう。
喫煙は髪の毛の血流を減少させ、毛根を保護する毛包への毒性作用があることが報告されており、抜け毛や白髪が増えることも指摘されています。
タバコを吸うことによる髪の毛への悪影響は、喫煙量や喫煙期間と比例するとのことですので、できるだけ控えるようにしましょう。
髪は毛根から生成された段階で細胞は活動を終えており、ダメージを新陳代謝によって再生したり修復したりすることはできません。
一度パサついた髪が自然に元に戻ることはないため、できるだけ前もって予防をすることが大切です。
直射日光から頭皮や髪を守ることです。日傘や帽子を使用して髪が紫外線を浴びる機会を減らしましょう。
また、UVスプレーも紫外線ダメージを軽減できます。その際、髪にも肌にも使えるスプレータイプの全身用日焼け止めや、保湿と保護に優れたオーガニックハーブエキスが配合された優しい処方の物を選びましょう。
可能な限り日影を歩く、日中の外出を控えるという工夫も効果的です。
ヘアクリームやオイルを使うことでも紫外線を防止して、頭皮や髪を保護することができます。
髪の毛を洗った後に、オイルを塗るとべたつくと思われるかもしれませんが、頭皮を洗ってそのままにしていると、髪や頭皮の水分が気化して抜け、乾燥させてしまう場合があります。
洗髪後には、オイルで潤いを閉じ込めることも、頭皮の乾燥予防につながってきます。
すでに乾燥してしまった髪には、アウトバストリートメントがおすすめです。アウトバストリートメントとは、流さないタイプのトリートメントのこと。
洗い流す必要がない分、より長い間水分や栄養分を浸透させることができます。
保湿力ならウォータータイプやオイルタイプを、ダメージ補修効果ならミルクタイプかクリームタイプが向いています。
ビタミンEが含まれていたり、スタイリングオイルとしても使えたりするタイプがあり、ダメージケアに最適です。洗髪後だけでなく外出前にも使用してみましょう。
サラサラした感触のものを選べばベタつきを抑えることができます
夏の髪のパサつきをただ放置していると、薄毛につながっていく危険があるということをお伝えしてきました。
夏は紫外線や冷房によって、頭皮や髪に乾燥や血行不良というダメージをもたらします。どうも最近髪がパサついてきた、と感じたら、すでに頭皮環境に問題が生じている可能性があります。
髪は一度ダメージを受けると自己修復することができない細胞です。頭皮や髪のケアだけでなく、生活習慣からも早めから対策をして、これから育ってくる髪を健康的に育てる準備をしましょう。
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