5月病が薄毛にとって危険な理由　発毛とストレスどんな関係がある？

4月に新年度がスタートして、1ヶ月が経過。この春から社会人になった方も、そうでない方も、そろそろ疲れが溜まってきたと感じてくるのがこの季節ですよね。
近頃は夏のような日もあり通勤だけで汗ばむ日々。だるい、会社に行きたくない、仕事を辞めたい、気が付けばまさに5月病！　
五月病は4人に1人が経験するといわれ、ストレスに満ちたその状態が薄毛にとっても危険ということが指摘されています。
そこでこの記事では、発毛と五月病の元になるストレスとの関係についてお伝えしながら、髪とメンタル両面から癒すための方法についてご紹介します。

 

社会人の約4人に1人が「五月病」を経験

4月に入社した方は、新人研修を終え5月から部門配属といった企業が多いこの時期。
不安感に襲われたり、イライラしたり、だるくてやる気がなくなったりする方が多発することから、この症状を「五月病」と呼んでいます。
チューリッヒ生命が以前、全国20歳から59歳の計1,000人にアンケートを行ったところ、
「今まで五月病になったことがあるか」との質問に、男性が21.6%、女性は25.0%の方が「ある」と回答しました。
男女平均すると23.3％で、約4人に1人が経験していることがわかりました。
年代別では、男性では30代が最も多く、次いで20代、50代という結果になり、新社会人よりも30代の男性にその傾向がより出ていることもわかりました。
まさに抜け毛や薄毛が気になる年齢と重なっていることにも注目ですね。

 

真面目で責任感が強い人ほどなりやすい？

五月病には、実は正式な医学用語ではありません。病院では「軽度のうつ」や「適応障害」などと言われることも多いのです。
では具体的にどんな症状が現れるのか、その特徴が挙げてみました。

 

精神的な症状として

悲しみ、憂うつ感、不安感やイライラ感、緊張感
無力感、倦怠感、気だるさ、やる気が出ない

 

肉体的な症状として

食欲不振、体重が減る、胃痛や吐き気
寝つきが悪い、朝早く目が覚める、不眠
頭痛、動悸、めまい、血圧上昇、手や足の裏に汗　ひどい肩こり

 

行動面として

消極的になる、交流をさける、引きこもり　飲酒や喫煙量が増える
生活がだらしなくなる、落ち着きがない

 
このように五月病とは、まさしく「軽度のうつ」のような症状で、
・仕事熱心で責任感が強い
・几帳面で完璧主義、凝り性
・周囲への配慮を重視し、良好な人間関係を保とうとする
このようなタイプの方がかかりやすいといわれています。

 
五月病は、ストレスや疲労、生活習慣の乱れなどで脳内の神経伝達物質が一時的に伝わりにくくなることが原因とされています。
真面目な方は、普段から脳内の神経伝達物質の伝達が活発ですが、ストレスでそれがうまく伝達されないと、うつ傾向が強く出やすいというのです。
そして五月病が、ストレスが要因となっている以上、薄毛にも少なからず影響を及ぼしていることにも注意したいものです。

 

発毛とストレスの関係とは

“ストレスで薄毛になる”、ということを聞いたことがある方は多いと思います。
ではなぜ、ストレスが薄毛や抜け毛を誘発するのか、それにはいくつかの理由があります。

 

自律神経が乱れ、血流が悪くなる

慣れない部署で新しい仕事をし、人間関係ですり減ったりしてストレスが溜まると、交感神経が刺激され自律神経が乱れます。
自律神経が乱れると、体全体のリズムが乱れ、発毛や育毛の要である血液の流れが悪くなってしまいます。
血液の流れが悪くなると、毛根細胞に必要な栄養素が届かなくなりますから、髪は十分に成長できず、抜け毛が増え、薄毛が進行してしまうのです。
またストレスで過剰な皮脂の分泌が生じて、頭皮の毛穴詰まりや炎症など抜け毛の要因となります。

 

睡眠不足で健康な髪が作れない

また、ストレスによる不安や悩みで睡眠不足になることもあります。髪を作るゴールデンタイムが妨げられて、発毛育毛活動が悪くなってしまいます。
こうした場合には、発毛剤や育毛剤に頼るばかりでなく、ストレス発散を優先した方が良いこともあります。

 

女性ホルモンの分泌を左右する

発毛や育毛など髪に大きな影響を与えるのが「女性ホルモン」です。
そんな女性ホルモンは、ストレスによってその分泌量が左右されてしまいます。ちょっとした環境の変化で、分泌が大きく抑えられることもあるのです。
心身共にストレスを軽減してあげることが、抜け毛防止につながっていくわけです。

 

ヘアサイクルが乱れる

さらにヘアサイクルと呼ばれる、髪の生え変わる周期もストレスで驚くほど簡単に乱れてしまいます。
このサイクルが乱れると、頭皮環境に異常が生じて発毛作用も崩れて、十分に育たないまま早くに抜け落ち、弱々しい、ハリ、コシのない髪だけになります。

 
この時期、五月病かもしれないという方は、抜け毛予防のためにも、まずストレスを撃退する事から始めましょう！

 

ストレスを溜めないようにするには？

ストレスを軽減する工夫をすることもヘアケアの一つであるといえます。
例えばイライラ体質の方は、完璧を求めず、自分のルールや理想から少しだけ離れてみること。
不満や不安などネガティブな感情を溜め込んでしまう方は、誰かに話を聞いてもらったり、好きな音楽を聞いたり、アロマを焚いてリラックスする時間を取るなど、なんらかの対策すること。少しずつですが、ストレスが溜まりにくくなるはずです。
抜け毛が気になる、発毛に力を入れたいという方は、特にストレスによる発毛妨害の対処法を見つけなければいけません。

 

ストレス発散と発毛のために、頭皮マッサージが効く？

厚生労働省の労働者健康状況調査では、６割の方が仕事にストレスを感じていると報告されています。
現代は人間関係も複雑で、ネット中傷被害などもあり、感じるストレスも様々。解消法もそれぞれですが、髪に良くて手軽にできるとしては、頭皮マッサージをおすすめします。

 

頭皮マッサージは続けやすい！

運動はある程度の時間を確保しないとできませんし、習慣にするのも大変ということもあります。
血行を良くするという点では、頭皮マッサージも効果的で、毎日お風呂の時間にできますし、寝る前に自律神経を整えるためにもおすすめです。
またストレスで筋肉に疲労物質が溜まっていても、血行を良くすれば押し流してくれ、何より続けやすいというのがポイントですね。

 

ストレスを溜めにくい体になる

頭皮マッサージは血行を良くしたり、心地良さを感じたりする他に、自律神経を整える働きがあります。
自律神経は体調を左右する指令機関で、緊張させる交感神経とリラックスさせる副交感神経があります。
リラクゼーション系のマッサージには、呼吸と心拍を整え、緊張をほぐして副交感神経優位の状態を作ります。
日々のストレスから解放されたリラックスすることは、自律神経のバランスが整い、免疫力がアップするため、ストレスに強い体質を手に入れることができるんです。

 

1日3回、3分間の頭皮マッサージを！

頭に触れる習慣をつけるだけでも、マッサージ効果があります。
朝の洗顔後、夜のお風呂のシャンプー前と後、寝る前にと、1日3回行うと効果的です。
マッサージ後は、地肌に保湿成分の入ったローションをつけると、さらに良いですよ。

 

「頭皮タッチ」するポイント

頭皮はとても敏感なので、触れる際には軽く指の腹を地肌に密着させ、体温を感じるようになったら始めましょう。
頭皮は、首筋から顔、そして頭とつながっていますので、周辺からほぐしていきましょう。

 
1) 親指以外の4本の指を首の後ろの付け根に当て、上へ3カ所順番に押していきます。
2) 耳の下のくぼみに中指を当て、4本の指でゆっくりと5回ほど回します。
※この動きで血液の流れをアップしたら、次は頭皮全体をケアします。
3) 両手の平で、両サイドから頭をやさしく包むようにします。
4) 手の平を頭頂部に寄せるように、ゆっくりと5回ほど上へ動かします。
5) 息を吐きながら、頭頂部まで引き上げた血液を下げるイメージで手を下します。

 

ストレスを感じやすい方におすすめ！　頭皮マッサージオイル

さらにリラクゼーション効果をもたらす頭皮用のオイルにもこだわってみましょう。
配合してある成分によって肌への浸透のしやすさや保湿力、栄養などがそれぞれ異なります。
ご自身の頭皮のベタつき具合やかゆみの有無、ニオイや乾燥、フケなど、頭皮や髪の悩みや肌質を考慮してオイルを選ぶのがおすすめです。

 
総じて頭皮にとって良いオイルは、植物性のもの。刺激が少なく、敏感肌やアトピー肌の方でも安心して使えます。
頭皮トラブルを改善したい方には、ホホバオイル、アルガンオイル、マルラオイル、オリーブオイル、ココナッツオイル、アーモンドオイルが特におすすめです。
反対にミネラルオイルやパラフィン、流動パラフィン、ワセリン、セレシンと表示のある鉱物油は避けるのが無難です。
頭皮用オイルは1,000円から10,000円近くするものまであります。状態を見ながらマッサージを習慣化していきたい、という方はまず2,000円程度に設定するといいでしょう。
多少値段が張っても質の良さを求めたいという方は、2,000～10,000円程度を想定しておきましょう。
テクスチャーや香りなどの好みも、オイルを選ぶ際のポイント。オイルの質感や香りに癒されると継続しやすいです。

 

ストレスと距離を置く、または受け入れる

皆さんが試みている独自のストレス発散方法について、下記にご紹介しておきます。
5月病の原因となるストレスに向き合い、自分がストレスにさらされていると自覚すること。そして、あえて距離を置く、あるいはありのまま受け入れるという選択をすることも一つの方法です。

 

ストレスから距離を置く方法

例えば、会社を出たら好きな物を食べに行く、カラオケで熱唱して発散する。休日は少し遠い場所に出かけてリフレッシュ、買い物をして気分を変える。ひたすら好きなことや趣味に走るなど。
とにかく、ストレスの元となっている場所や環境から遠ざかる努力をしてみる、という解消法を多くの方はしているようです。

 

ストレスをありのまま受け入れる

また反対に、とりあえず何も考えず、職場に行く。行くだけでいいと思い、とりあえず行くだけで良いとする。
状況を変えようとせず、そのまま淡々と、無心になって過ごすなどの方法を取る方もいらっしゃいます。

 

まとめ

5月病の原因は一つではありませんが、いずれも環境の変化などによる「ストレス」が主な要因になっているということは確かです。
そしてこのストレスとどう向き合って、緩和、軽減するかが抜け毛対策にもとても重要だということをお伝えしてきました。
頭皮環境を整えることはもちろん、なんとなくだるい…などメンタル面での陰りを感じたら、意識してリラックスを心がけたケアをしてあげることも、特にこの時期は必要です。